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ガブリエル・アノー

イギリスの作家A・E・W・メイスンが生み出した、フランス・パリ警視庁の警部にして、ミステリの女王アガサ・クリスティーの生んだ名探偵エルキュール・ポアロのモデルだとも言われている探偵です。

黒髪に肩幅の広いがっしりとした体格の中年紳士で、見た目は丸顔で厚ぼったい瞼をしているため外見からは鋭そうなイメージはないのですが、実際は機知に富んだ抜け目のない性格の持ち主です。

また大の愛煙家で、青い包みの真っ黒なシガレットをいつも吹かし、ワトスン役のリカードを手玉に取って楽しむ一方で、半面子供っぽい無邪気さも持ち合わせています。また容易に人に屈服しない威厳を湛え、人の意表を突くのが好きなあたりは、ポアロに似ているというのも頷けるキャラクター像です。

彼の捜査方法はホームズと同じく物的証拠を元にした上で論理的に推理を組み立てていき、たちどころに事件を解決するというやり方ですが、とにかく捜査に口出しされるのが大嫌いで、なかなか真相を話してはくれず、周囲をイライラさせるという傾向があります。このあたりはエラリー・クイーンにも似ています。

一方彼の助手を務めるワトソン役のリカードは、「矢の家」を除く全てのアノーものに登場しますが、こちらは好人物として周囲からも慕われる存在です。

ちなみにアノー探偵は英語があまり得意ではなく、時々リカードに注意されることもあるのですが、このあたりの二人のやり取りを描いた著者メイスンの文章は優れた名文と評されているそうです。

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